[2017-9-25] 平成29年 基準地価 が公表されました・・・④(高岡市・魚津市)

〔高岡市〕

高岡市は上昇地点がなく、商業地は 13地点の内、3地点がマイナス、10地点が±0%(横ばい)となりました。また、住宅地は 25地点の内、17地点がマイナス、8地点が±0となりました。なお、商業地、住宅地ともに変動率の平均は昨年より下落幅が拡大しています。

 

[商業地]

高岡駅周辺でホテルやマンションの建築が続いていますが、駅北側の既成市街地の衰退傾向は強まっています。駅北に比べて駅南地区は新しい店舗も多く繁華性が高いですが、北陸新幹線開業に向けた期待感で地価が先行して上昇していたため、駅南地区の地価は横ばいになっています。ただ、イオンモール高岡の集客力が圧倒的に強く、他の既存商業地域の商況に対してはマイナスの影響を与えているものと考えられます。

[住宅地]

人口が減少傾向にあり、市街地では空き家や空地が増えてきている一方で、市街地の外縁や郊外で中小規模の住宅団地の開発が続いています。最近では、志貴野地区で大型の住宅団地の第1期分譲もスタートして、戸建て住宅地は供給過剰の状態(売り物件の方が買い希望より多い状態)になっています。住宅が次々建てられているように見えても、土地の価格はなかなか上昇しにくい状況です。

 

〔魚津市〕

魚津市は上昇地点がなく、商業地は 2地点の内、2地点ともに±0%(横ばい)となりました。また、住宅地は 5地点の内、2地点がマイナス、3地点が±0となりました。

 

[商業地]

魚津駅前通りと県道富山・滑川・魚津線(旧8号)沿いの2地点に基準地があり、いずれも昨年まで下落が続いていましたが、今回で横ばいに転じました。魚津駅前通りは、平成27年3月に北陸本線がJRからあいの風とやま鉄道に移管されて魚津駅に特急が停まらなくなった影響で、昨年は -3.8%も下落していましたが、長く地価の下落が続いたことで地価の絶対額が低くなってきたこともあって、横ばいになったものと思われます。また、旧8号沿いの方は年々少しずつ地価が下落してきましたが、国道8号バイパス沿いで開店しては早い時期に閉店してしまう店舗がみられるのとは対照的に、店舗が多く集積しており、地価が安定したものと見られます。

[住宅地]

魚津市も人口は減少傾向にあり、高齢化率も高め(約33%)ですが、市街地周辺の住環境の良い住宅地では横ばい、古くからの住宅地や郊外では地価の下落が続いています。