[2017-9-28] 平成29年 基準地価 が公表されました・・・⑥(滑川市・黒部市・砺波市・射水市・上市町・立山町・入善町)

残る市町村は、滑川市、黒部市、砺波市、射水市、舟橋村、上市町、立山町、入善町です。
人口の変動を平成29年7月1日の対前年比でみると、この内、舟橋村だけが人口が増加しています。続いて人口減少率が小さいのは、黒部市、滑川市、砺波市、射水市。上市町、立山町、入善町は人口減少率が大きい方です。
高齢化率をみると、舟橋村が20%程度とダントツで低いため、若年層が流入して人口が増えていることがわかります。また、砺波市、滑川市、射水市は28%前後で県内では低い方です。
順に見ていきましょう。

 

〔滑川市〕

滑川市の地価は、住宅地、商業地ともに下落しています。

滑川市では、買い物客が旧国道8号周辺などの郊外型店舗へ流出する傾向が強いため、海岸寄りに広がる既成市街地の衰退傾向が強くなっています。住宅地も滑川駅東側の区画整理区域や郊外の分譲地へ拡散する傾向が強く、既成市街地は空洞化が進んでいるため、地価水準は下落傾向が続いています。

 

 

〔黒部市〕

黒部市は安定した産業(YKK)があるため、新川地区の中でも戸建住宅地やアパートに対して安定的な需要がみられます。既成市街地では道路の拡幅整備も行われていますが、商業地域としての発展は難しいようです。黒部市全体に商況がよくないため、今年はアピタ黒部店も閉店となりました。

黒部市には県内随一の温泉街、宇奈月温泉があります。宇奈月温泉街は、北陸新幹線の開通による入込客が増加する一方で、複数の温泉旅館が順次全国展開する運営会社へ営業譲渡されるなど、内外の大きな変化を受けていますが、地価調査の基準地がないため地価への影響はまだはっきりしません。地価公示には1地点あるので、地価公示の公表を楽しみに待ちましょう。

 

〔砺波市〕

砺波市は住宅地で2地点で上昇、2地点が横ばいとなり、下落したのは庄川町でした。また、商業地は2地点で下落、1地点で横ばいとなりました。

砺波市の住宅地は、出町小学校区のきれいな戸建住宅地では地価の上昇がみられます。イオンモールなどの商業施設が増加して生活利便性が高くなっていることも影響しています。既成の住宅地域でもそれなりに需要がみられるため地価は横ばいとなっています。庄川町地区は人口が流出し衰退傾向が強くなっているため、地価は下落となりました。
商業地は、砺波駅前では居酒屋などへの集客もあって繁華性がみられるため横ばいとなっています。イオンモールを中心とする市街地西側に買い物客が流れているため、国道156号周辺の既存の商業地域では下落傾向が続いています。

 

〔射水市〕

射水市は、富山市と高岡市の間に位置するため、戸建住宅地の需要が多くみられるため、全体的に地価は横ばいとなっています。ただ、旧新湊市は全体に衰退傾向が強いため、商業地、住宅地ともに下落しています。

 

〔舟橋村〕

舟橋村は、大型商業施設がなく特に生活利便性が高いというわけではありませんが、富山市のベッドタウンとして安定的に戸建て住宅地に対する需要がみられます。そのため越中舟橋駅周辺では地価は年々上昇しています。

 

〔上市町〕

上市町は、人口の減少傾向が強く、高齢化率も高いため、全体に衰退傾向がみられ、住宅地、商業地ともに地価は下落しています。市街地外縁で順次住宅団地が開発され販売が進んでいますが、一方で既成市街地では地価の下落が続いています。

 

〔立山町〕

立山町は、五百石駅周辺などの既成市街地は衰退傾向が強いため地価の下落が続いています。郊外の住宅団地では地価水準が低いこともあって、横ばいとなっています。

 

〔入善町〕

入善町は、人口減少率が大きく高齢化率も高い方で、既成市街地は衰退していますが、市街地外縁の国道8号周辺などの住宅団地では地価は横ばいとなりました。